「京うちわ」の歴史は、遷都とともに宮廷で使用されていたものに、南北朝時代(1336~ 1392年)の倭寇(わこう)により渡来した朝鮮団扇が起源と言われています。その後、紀州から大和を経て、京都深草に伝わり、完成したものが始まりです。
豊かな風土と文化に育まれた千余年の都京都で、時代時代の人々の生活に寄り添ってきました。今日もなお常に新しい創意と工夫を加え、他の地方では見られない繊細優美な美しさを生み出しています。
豪華で優美な図柄や装飾が特徴です。別名「都うちわ」「御所うちわ」とも呼ばれ、うちわ面とつかみ手が別に作られ、柄が中骨に後から取り付けられる「挿柄」の構造となっています。表裏に貼られた地紙の中にある竹骨は50本から100本もあり、多いものほど高級で「100立て」と呼ばれるものは飾り用うちわとされています。柄には竹のほか、杉が使われたり、漆が塗り施されたものまであります。
1.胴切(どうきり) 2.割竹(割り竹) 3.巾添え(はばそろえ) 4.厚さ添え(あつさそろえ) 5.きざみ(うち骨の上端にきざみを入れる) 6.もみ(竹の繊維を応用してきざみをもみ広げる) 7.へぎ(必要な厚さまでさらに薄く削る) 8.手描き・木版・染め・はり絵など 9.仮張(かりばり) 10.裏張(うらばり) 11.めくり 12.合わせ(表の紙を貼る) 13.念付け(ねんつけ) 14.元板付け(もといたつけ) 15.なり廻し(うちわの形に成型する) 16.へりとり(へりを細く、薄い紙で貼り補強する) |
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6.もみ 上端にきざみをいれたものを竹の繊維にそって左右交互にもみ割りしてゆきます。 |
9.仮張り(かりばり) 薄い紙に細竹(ほそだけ)を糊付けします。竹の断面は長方形で糊付けは短い方の辺に施します。 |
13.念付け(ねんつけ) 細竹の両面にうちわ紙が貼られた後、念ベラを用いてうちわ骨の際(きわ)に筋(すじ)をつけてゆきます。 |
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15.なり廻し(まわし) うちわの形に成型(せいけい)する |
16.へりとり 念付けの終わったものを一定の形に切った後、周囲に薄い紙を貼ります。これに柄(え)をつけると完成です。 |
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参考資料:京都扇子団扇商工(協) 提供 |
塩見団扇さんは、これまで京うちわをはじめ、日本人の美感に触れる品を多数製作し、提案してこられました。京都でも有名な京うちわの生産をされている会社です。 |
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紗とは薄く透き通る絹織物のことです。透かしの中でも特に繊細なものは、骨に紗を張りその両面に彫った和紙を張るという技法を使っています。(要するに紗を使わないとバラバラになります)その技法の商品を紗張りと呼んでいます。 | 裏紗張りは裏に和紙ではなく紗を張ることによって両面透かと片面透かしの中間の感じを出しています。 |
「透かしうちわ」同様に人気があり、実用性と手軽さを持ち合わせた「片面透かしうちわ」。飾ることは勿論、裏面に和紙が貼ってあるので実用的にご使用頂けます。職人達の手によって一つ一つ手作業で作られた逸品です。 大きさ:28cm x 42cm |
少し長めの柄が、あおぐとやわらかな風をおこしてくれます。日本を感じる和の色づかいのうちわがおすすめです。豊富な柄の中から、お好みのうちわをお選び下さい。 |
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