志度の桐下駄 -SHIDO KIRIGETA- | JCRAFTS.com (日本の伝統工芸品)

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下駄（げた）は、日本の伝統的な履物です。下駄の歴史は、稲作とともに農具として始まったと考えられますが、江戸時代頃より足元を装うファッションとしても大いに栄え、明治時代半ば頃から昭和初期には庶民にも浸透し最盛期を迎えました。
その後、昭和20年代以降、生活様式も洋風化が一般化し、日用品、実用品としての下駄の需要は激減しました。
現在では、着物やゆかたを着る時くらいしか一般的には履きませんが、近年の着物ブームで若者が新たなファッションとしてとりいれたり、健康グッズとしても注目を集めています。

讃岐うどんでも有名な香川県さぬき市の波静かな海に面した志度町。現在、日本一の桐下駄生産を誇る町です。
明治40年から続いている桐下駄の製造は全国生産の60%を占め、志度の代表的な伝統産業です。

志度の近在には桐材の産地はありません。しかし桐材は1年間天日で乾燥させる必要があり、晴天の多いこの瀬戸内の気候が桐下駄作りに適していたことや、地元の豊富な労働力など、様々な要因が合わさって志度は桐下駄の一大産地として発展してきました。
志度の桐下駄は、桐材の中でも最高級の東北地方で育った桐のみを厳選して入手し、最高級の下駄を作り続けています。

桐下駄の製造工程は約40工程と複雑で、まだまだ手仕事的な作業が多く、今なお一つ一つ丹念に職人の手でつくられています。

以前はいろいろな種類の木材が下駄材として用いられていましたが、現在では、木の中でも特に高級材のイメージとして、たんすや仏壇にも多く使われている桐が、その保温性と軽さ、また優れた吸収性により足の汗を吸収するという利点からよく使われています。

100種類以上にも及ぶ下駄の木型

年輪が詰まった美しい木目が、桐下駄の真骨頂

主な産地として、岩手の南部桐、福島の会津桐、新潟の越後桐などがよく知られています。東北の厳しい寒さと湿潤の気候で育った桐は、一冬越すごとに年輪がぎゅっとしまり美しい木目の桐に成長するため、下駄に使われている良質の桐は、東北地方で育ったものになります。諸外国から輸入された桐材は、成長が著しく早いので年輪が少なく、当然の事ながら材質もやや劣ります。


機械での処理が終わった下駄の裏側。素人目にはこれでも充分きれいに見えますが、妥協を許さない職人の仕事はここからが始まりです。		歯の間や、角の隅など、機械では処理しきれない細かい作業を、一つ一つ全て手作業で行います。流れるような手作業で、みるみるうちに表面が削れ、滑らかな仕上がりになります。


下駄の裏側は普段目に付きませんが、美しい菊模様の溝を一つ一つ手で彫っていきます。履いてしまえば見えませんが、小さなところまで手を抜かず、伝統を守り続けてゆく職人の誇りと、わびさびの心が垣間見えます。


下駄の裏面にダボ打ちをします。（ダボ打ち＝細い木材を予めあけておいた穴にうちこむこと。）これにより下駄の強度がまします。裏を返して、桐のダボ打ちがあったら、日本国産の良い下駄の証拠です。

小さなところも手を抜かず伝統を受け継ぐ職人の誇り。

A.B　磨きの工程作業中。これにより、光沢が生まれ、木目の美しさがさらに際立ちます。C.磨きの際用いられる砥粉(とのこ)。D.磨き終わった下駄の台。あとは鼻緒をすげれば完成です。E.｢うずくり｣という植物の繊維。かやぶき屋根にもちいられる、かやの一番細い部分の束で、今では手に入れることも難しく、大変高価なものです。F.うずくりを用いて一つ一つ手で磨きます。G.木目の美しさが際立ちます。

1922年創業、山西商店の三代目。
全国の履物問屋に納める桐下駄は、年間8～12万足にものぼります。

おいらん下駄などの特別注文や、漆塗り、鎌倉彫、消し鎌倉などの様々な加工まで、どのような注文でも、桐下駄であれば一足から引き受けています。詳しくはこちらから。

クリックすると作業風景をご覧頂けます。


ゆるやかな曲線がついているのが特徴の右近下駄は、普段履きに重宝する一足です。流線型なので、長時間履いても、また、初心者の方でも疲れにくい人気の形です。

婦人用

紳士用

婦人用

紳士用

上写真
焼き加工を施しているところ。
ガスバーナーで、下駄の表面と側面を焼きます。
焼は台に足跡がつかないようバーナーで黒く焼いたものですが、履き始めは逆に足の裏のほうがが少し黒くなるので、足袋を履かれるかたには白木の台をおすすめします。


	これは珍しい下駄です。通称天狗下駄と呼ばれる一本歯の下駄は、昔は祭のときの猿田彦や大道芸人、山伏など特殊な用途に用いられたていました。そんなに売れる下駄ではありませんでしたが、最近はリハビリ中の方や、武道家、登山者、整体師、マスコミなど幅広い層から注目され、人気があります。

※なれるまではバランスがとりにくい履物になります。転倒などには充分ご注意ください。

柾下駄は二枚歯下駄の、特に目の整った高級品です。
伝統的な総称として駒下駄と呼ばれ、
歩くたびにカランコロンとあの桐独特の
心地よい涼しげな音が楽しめます。
和服には欠かせない、こだわりの下駄です。

婦人用

紳士用

先が丸でも四角でもない最新デザインの桐下駄「スクエア」。
カジュアルな服装とあわせて粋に履きこなしてみませんか。

お問い合わせはこちらから。

婦人用		紳士用
M	22.5-23.5	M	24-25
L	24-25	L	25.5-26.5
2L	25.5-26.5	2L	27-28
フリーサイズ	23-24.5	3L	28.5-29.5
		フリーサイズ	24-25.5

足の大きい方は踵が少しはみ出しますが、靴と違っておかしくはなく、元々、和履きはかかとを出して履くものと言われ、それが粋でカッコイイと言われます。

お客様に心地よく履いていただけるよう花緒の調節をしております。
以下1～4の足の実寸を測定しお知らせください。

1.足の長さ：	紙、定規、鉛筆をご用意いただき、足の形を取ってください。最も長いところがお客様の足の長さです。
2.足の横幅：	親指の付け根の骨の出っ張り部分から小指の付け根の骨の出っ張り部分までの幅を採寸してください。
3.親指の厚み：	親指の付け根部分に定規を立てを採寸してください。
4.足の甲の高さ：	足の甲の部分に定規を立て採寸してください。

採寸の時は、家族やご友人などに手伝ってもらってください。
まっすぐに立ち、少し足を開いて左右均等に体重をかけてください。
大きい足の方を基準にお知らせください。
（実際には足のサイズを正しく測ることは非常に難しいことです。
仮にサイズが多少外れても実際には花緒の伸縮により足になじみますので大きな問題にはなりませんのでご安心ください。）

香川県指定の伝統的工芸品であることを示す表示マークです。
主に日常生活に使用されるもので、明治以前に確立され、受け継がれてきた技術、技法、原材料により製造されていると認められた工芸品に表示されます。